<調査結果の要約>
1)毎月分配型ファンドの信託報酬の平均は1.284%
(信託報酬の最頻値は1.3125%)
2)最も低いファンド分類別平均信託報酬は、国内REIT型
(0.9014%。最頻値:1.05%)
3)最も高いファンド分類別平均信託報酬は、国際債券型
(1.2829%。最頻値:1.3125%)
4)最も信託報酬が低いファンドは「ニッセイ日本インカムオープン(Jボンド)」(0.4515%)
5)最も信託報酬が高いファンドは「モルガン・スタンレー・エマージング・ボンド・オープン」、「ピクテ・ハイインカム・ソブリン・ファンド」(1.995%)
調査したのは、日本経済新聞の「オープン基準価格」の欄に掲載されている運用会社(計69社)の毎月分配型の投資信託です。この69社のWEBサイトに掲載された毎月分配型の投信信託(319アイテム)を対象としました。
※以下の表での信託報酬の単位は%
※信託報酬は上限値を対象
※ファンドの数が少ない国内債券型(3アイテム)、国内株式型(1アイテム)は省略
| 順位 | ファンド分類 | 平均値 | 最頻値 | 最高値 | 最低値 |
| 全体 | 1.2840 | 1.3125 | 1.995 | 0.2835 | |
| 1 | 国内REIT | 0.9014 | 1.05 | 1.05 | 0.6825 |
| 2 | バランス | 1.2559 | 1.26 | 1.89 | 0.819 |
| 3 | 国際REIT | 1.5478 | 1.575 | 1.89 | 0.8295 |
| 4 | 国際株式 | 1.3102 | 1.155 | 1.68 | 0.7665 |
| 5 | 国際債券 | 1.2829 | 1.3125 | 1.995 | 0.2835 |
1.ファンド分類別信託報酬ランキング
毎月分配型ファンドでの信託報酬の平均値は、1.284%です。最も設定されている信託報酬は、1.3125%です。
ファンド分類ごとにみると、信託報酬の平均が最も低いのは、国内REIT型で、0.9014%です。信託報酬の平均が最も高いのは、国際債券型で、1.2829%です。
ファンドの維持コストである信託報酬は、ファンドを長期保有するとメリットが出てきます。その観点でいえば、国内REIT型ファンドは長期保有に適しているファンドになっているようです。
2.ファンド別信託報酬ランキング
※以下の表での信託報酬の単位は%
※信託報酬は上限値を対象
※分配金で月表示してあるのは、記載月(今年)から分配を開始することを示す(現状では分配を行っていない)
※ラップ向けのファンドは除外(特定の顧客層向けのため)
<除外したファンド>
野村ファンドラップ外国債券(0.2835%)
野村ファンドラップ日本債券(0.3625%)
※自動継続投資専用のファンドは除外(特殊な仕様のため)
国際投信「ジャパン・ソブリン・オープン」(国内債券型)(0.3465%)
※上記除外したファンドは、前述のファンド分類ごとの集計結果には反映(全体的な傾向をみるため)
※信託報酬が同じファンドの場合、分配金の多い方が上に記載
| 順位 | 運用会社 | ファンド名 | ファンド分類 | 信託報酬 | 分配金 |
| 1 | ニッセイアセット | ニッセイ日本インカムオープン(Jボンド) | 国内債券 | 0.4515 | 50 |
| 2 | 第一勧業アセット | DKA J-REITインデックスファンド(ビルオーナー) | 国内REIT | 0.6825 | 1204 |
| 2 | 新光投信 | 新光J-REITオープン | 国内REIT | 0.6825 | 675 |
| 2 | 新光投信 | J-REITパッケージ | 国内REIT | 0.6825 | 675 |
| 3 | プルデンシャル | PRU アメリカ中期社債ファンド | 国際債券 | 0.735 | 520 |
| 3 | フランクリン・テンプルトン | フランクリン・テンプルトン 米国政府証券ファンド(メイフラワー号) | 国際債券 | 0.735 | 449 |
| 3 | レッグメイソン | LM・ユーロ毎月分配ファンド | 国際債券 | 0.735 | 435 |
| 3 | 大和投資信託 | ダイワ日本国債ファンド | 国内債券 | 0.735 | 0 |
| 4 | 大和投資信託 | ダイワJ-REITオープン | 国内REIT | 0.756 | 900 |
| 5 | 住信アセット | 住信 世界好配当株オープン(世界配当物語) | 国際株式 | 0.7665 | 8月- |
| 6 | 中央三井アセット | 中央三井Jリートファンド | 国内REIT | 0.7875 | 1390 |
| 7 | 野村アセット | ノムラファンドマスターズ世界債券Bコース | 国際債券 | 0.7875 | 526 |
| 7 | 野村アセット | ノムラファンドマスターズ世界債券Aコース(為替ヘッジあり) | 国際債券 | 0.7875 | 26 |
| 7 | 三菱UFJ投信 | 世界国債インデックスファンド | 国際債券 | 0.7875 | 6月- |
| 7 | 大和住銀投信 | ユーロ短期債ファンド | 国際債券 | 0.798 | 325 |
| 8 | フィデリティ投信 | フィデリティ・世界3資産・ファンド | バランス | 0.819 | 906 |
| 8 | 住信アセット | 住信 毎月分配パッケージファンド(分配ファミリー) | バランス | 0.819 | 590 |
| 9 | 三井住友アセット | 三井住友グローバル債券オープン | 国際債券 | 0.83895 | 315 |
| 10 | 野村アセット | 野村豪州債券ファンドDコース | 国際債券 | 0.84 | 643 |
| 10 | 国際投信 | ワールド短期ソブリンオープン | 国際債券 | 0.84 | 510 |
| 10 | 野村アセット | 野村豪州債券ファンドCコース(為替ヘッジあり) | 国際債券 | 0.84 | 0 |
1)信託報酬低率ランキング
個別のファンドで信託報酬を比較した場合、最も信託報酬が低いファンドは、ニッセイ日本インカムオープン(Jボンド)で0.4515%です。毎月分配型ファンドで3つしかない国内債券型のファンドです。
なお、国内債券型ファンドが毎月分配型ファンドで最も信託報酬が低いファンドの分類になります(この分野に含まれる3つのファンドの平均信託報酬0.511%)
2〜4位、9位の国内REIT型のファンドは、インデックス運用(東証指数連動)タイプのファンドです。
国際債券型では地域分散投資タイプが比較的多いです。
分配金(年間)をみると、分配金総合ベスト30に含まれるような2000円以上のファンドはなく、多くても1000円強のファンドになっています。
分配金が最も多いファンドは、中央三井Jリートファンドです。この他、このような国内REIT型のファンドの分配金が多いです。
ファンドの維持コストも低めで、分配金をなるべく多く確保したいということであれば、国内REIT型ファンドが適しているようです。
2)信託報酬高率ランキング
※以下の表での信託報酬の単位は%
※信託報酬は上限値を対象
※分配金で月表示してあるのは、記載月(今年)から分配を開始することを示す(現状では分配を行っていない)
※信託報酬が同じファンドの場合、分配金の少ない方が上に記載
| 順位 | 運用会社 | ファンド名 | ファンド分類 | 信託報酬 | 分配金 |
| 1 | モルガンスタンレー | モルガン・スタンレー・エマージング・ボンド・オープンCコース(為替ヘッジあり) | 国際債券 | 1.995 | 8 |
| 1 | ピクテ投信 | ピクテ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(為替ヘッジコース) | 国際債券 | 1.995 | 520 |
| 1 | モルガンスタンレー | モルガン・スタンレー・エマージング・ボンド・オープンDコース(為替ヘッジなし) | 国際債券 | 1.995 | 589 |
| 1 | ピクテ投信 | ピクテ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(為替ヘッジなしコース) | 国際債券 | 1.995 | 820 |
| 2 | シュローダー | シュローダー月果美人 | 国際債券 | 1.974 | 585 |
| 3 | PCA投信 | PCA絶対収益追求型ファンド | バランス | 1.89 | 0 |
| 3 | 日本投信 | ワールド・リート・セレクション(欧州) | 国際REIT | 1.89 | 7月- |
| 3 | 日本投信 | ワールド・リート・セレクション(米国)為替ヘッジあり(十二絵巻 為替ヘッジあり) | 国際REIT | 1.89 | 2055 |
| 3 | 日本投信 | ワールド・リート・セレクション(米国)(十二絵巻) | 国際REIT | 1.89 | 2415 |
| 3 | 日本投信 | グローバル・リート・セレクション | 国際REIT | 1.89 | 3020 |
| 4 | UBS | UBSニュー・メジャー・バランス・ファンド | バランス | 1.848 | 2350 |
| 5 | AIG投信 | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり) | 国際REIT | 1.8375 | 2670 |
| 5 | AIG投信 | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | 国際REIT | 1.8375 | 3380 |
| 5 | JPモルガンアセット | JPM新興国現地通貨ソブリン・ファンド | 国際債券 | 1.8375 | 6月- |
| 6 | ゴールドマンサックス | バラエティ・オープン | バランス | 1.806 | 1110 |
| 7 | 野村アセット | 高利回り社債オープン:為替ヘッジあり | 国際債券 | 1.785 | 130 |
| 7 | 野村アセット | 高利回り社債オープン | 国際債券 | 1.785 | 760 |
| 8 | 富士投信 | 富士USインカムオープン | 国際債券 | 1.7325 | 520 |
| 8 | 野村アセット | 米欧 ハイ・インカムオープン | 国際債券 | 1.7325 | 704 |
| 8 | PCA投信 | PCA米国高利回り社債オープン | 国際債券 | 1.7325 | 745 |
個別のファンドで信託報酬を比較した場合、最も信託報酬が高いファンドは、モルガン・スタンレー・エマージング・ボンド・オープン、ピクテ・ハイインカム・ソブリン・ファンドで1.995%です。
1〜2位、4位、5位(JPM新興国現地通貨ソブリン・ファンド)のファンドの特徴をみると、新興国を対象にしたファンドになっています。これらのファンドはカントリーリスクなど慎重に調査すべき事項が多く(情報が少なく調査に手間がかかるかもしれません)、このような調査コストが高いこと等が信託報酬(維持コスト)の高さに影響している可能性があります。
このランキングに含まれている国際REIT型ファンドは、全てファンド・オブ・ファンズです。このファンド・オブ・ファンズは、ベースになるファンドの信託報酬に加え、さらに最終的に提供されるファンドの信託報酬を載せる形になるため、結果的に信託報酬が高くなる可能性があると思います。
ファンド・オブ・ファンズの特徴については、以下を参考にしてください。
YOMIURI ONLINE(マネー・経済:投資信託:ファンド情報)
分配金(年間)をみると、国際REIT型ファンドは、分配金ベスト30に含まれるような分配金が多いファンドです。しかし、1位、2位のファンドは、分配金はそんなに多い方ではありません。高めの信託報酬でコスト倒れにならないような運用結果を要求したいファンドだと思います。
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