前回は、定点比較として1年前の基準価格を比較しましたが、今回は、12ヶ月間内での基準価格の変動をみました。この変動をみるのに、標準偏差を算出しました。標準偏差は、各基準価格が平均値からどれだけ離れているかの合計を示すもので、この数値が大きいほど、変動が大きいことになり、この変動が大きいほど、投資リスクが高くなります。
<調査結果の要約>
1)基準価格の変動が最も小さいファンドは、「通貨分散ボンドオープン(いろどり)」
2)基準価格の変動が最も大きいファンドは、「MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)」(前回調査結果と同じ)
3)国際債券型は基準価格の変動が小さく、REITは大きい
4)年間分配金ランキング上位のファンドは基準価格の変動が大きい(特に、MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩))
5)年間分配金ベスト10内で、価格変動が比較的小さいのは「三井住友・アジア・オセアニア好配当株式オープン(椰子の実)」
1.基準価格のバラツキ・ランキング(標準偏差ランキング)
※調査対象期間は、2007年3月30日から2008年3月31日
※標準偏差のランキングは、この数値が低いほど基準価格の変動が少ないことになり、上位になる
※表中の「順/分」は、年間分配金ランキングでの順位
※表中の「順/前」は、前回調査結果での標準偏差ランキングの順位
| 順位 | 順/分 | 順/前 | 運用会社 | 投資信託名 | 投信分類 | 分配金 | 標準偏差 | 平均価格 | 最高価格 | 最小価格 |
| 1 | 15 | 3 | 安田投信 | 通貨分散ボンドオープン(いろどり) | 国際債券 | 1607 | 607 | 10028 | 11319 | 8805 |
| 2 | 18 | 2 | みずほ投信 | MHAM豪ドル債券ファンド | 国際債券 | 1500 | 610 | 10351 | 11491 | 9070 |
| 2 | 18 | 2 | みずほ投信 | みずほ豪ドル債券ファンド (コアラの森) | 国際債券 | 1500 | 610 | 10377 | 11517 | 9093 |
| 3 | 14 | 4 | UBS | UBSニュー・メジャー・バランス・ファンド | バランス | 1650 | 692 | 10431 | 11990 | 8386 |
| 4 | 18 | 外 | JPモルガンアセット | JPM新興国現地通貨ソブリン・ファンド | 国際債券 | 1500 | 726 | 9767 | 11268 | 8141 |
| 5 | 22 | 外 | 新生インベストメント | エマージング・カレンシー・債券ファンド | 国際債券 | 1340 | 752 | 10545 | 11990 | 8851 |
| 6 | 25 | 外 | DIAMアセット | DIAM世界インカム・オープン(世界三重奏) | バランス | 1280 | 906 | 10047 | 11554 | 8064 |
| 7 | 19 | 5 | ピクテ投信 | ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド | 国際株式 | 1420 | 940 | 11762 | 13321 | 9227 |
| 8 | 20 | 10 | PCAアセット | PCAアジア・オセアニア好配当株式オープン | 国際株式 | 1385 | 962 | 10145 | 11754 | 7827 |
| 9 | 12 | 9 | 新光投信 | 新光ピクテ世界インカム株式ファンド | 国際株式 | 1720 | 1011 | 11747 | 13573 | 9241 |
| 10 | 23 | 外 | みずほ投信 | ルーミス米国ハイイールドファンド | 国際債券 | 1320 | 1051 | 9411 | 11093 | 7176 |
| 11 | 25 | 外 | 大和投資信託 | 世界6資産均等分散ファンド(ベストシックス) | バランス | 1280 | 1060 | 10329 | 12103 | 8093 |
| 12 | 3 | 11 | 三井住友アセット | 三井住友・アジア・オセアニア好配当株式オープン(椰子の実) | 国際株式 | 2440 | 1144 | 10800 | 13052 | 7965 |
| 13 | 10 | 13 | DIAMアセット | DIAM世界好配当株オープン(世界配当倶楽部) | 国際株式 | 1830 | 1173 | 10222 | 12130 | 7549 |
| 14 | 17 | 12 | 日興アセット | グローバル高配当株式ファンド(軍配) | 国際株式 | 1560 | 1180 | 10300 | 12253 | 7533 |
| 15 | 13 | 15 | 大和投資信託 | ダイワ・グローバル好配当株ファンド | 国際株式 | 1660 | 1239 | 10767 | 12703 | 7776 |
| 16 | 16 | 14 | T&Dアセット | 世界優良株ファンド(プライムコレクション) | 国際株式 | 1570 | 1255 | 11686 | 13688 | 8524 |
| 17 | 8 | 16 | 三井住友アセット | 三井住友・グローバル好配当株式オープン(世界の豆の木) | 国際株式 | 1930 | 1275 | 10675 | 12891 | 7779 |
| 18 | 9 | 17 | みずほ投信 | みずほ好配当世界株オープン | 国際株式 | 1860 | 1314 | 10575 | 12924 | 7682 |
| 19 | 4 | 17 | 大和住銀投信 | グローバル好配当株オープン | 国際株式 | 2220 | 1357 | 11621 | 13589 | 8351 |
| 20 | 24 | 外 | 日興アセット | 日興・CS世界高配当株式ファンド A(ヘッジなし) | 国際株式 | 1290 | 1359 | 12398 | 14131 | 8963 |
| 21 | 6 | 18 | 国際投信 | グローバル株式インカム | 国際株式 | 2080 | 1441 | 10011 | 12045 | 6800 |
| 22 | 7 | 20 | 国際投信 | グローバル財産3分法ファンド | バランス | 2030 | 1554 | 10507 | 12868 | 7474 |
| 23 | 21 | 外 | DIAMアセット | DIAM J-REITアクティブファンド(ハッピー・オーナー) | 国内REIT | 1350 | 1767 | 9336 | 12691 | 5857 |
| 24 | 23 | 23 | 野村アセット | ノムラ日米REITファンド | 国際REIT | 1320 | 1770 | 10792 | 13824 | 7450 |
| 25 | 13 | 24 | ゴールドマンサックス | ゴールドマンサックス 米国REITファンド Bコース(為替ヘッジなし)(コロンブスの卵) | 国際REIT | 1660 | 2059 | 11926 | 15208 | 8265 |
| 26 | 11 | 25 | 日興アセット | 日興・AMPグローバルREITファンド A(ヘッジなし) | 国際REIT | 1740 | 2286 | 14572 | 17844 | 10002 |
| 27 | 2 | 26 | 岡三アセット | 日本Jリートオープン | 国内REIT | 3130 | 2495 | 9378 | 14274 | 5732 |
| 28 | 5 | 27 | みずほ投信 | みずほJ-REITファンド | 国内REIT | 2100 | 3039 | 15235 | 20810 | 9468 |
| 29 | 1 | 28 | みずほ投信 | MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩) | 国内REIT | 5565 | 3893 | 13763 | 21489 | 7890 |
■国際債券型は基準価格の変動が小さく、REIT型は大きい
基準価格のバラツキが最も小さいファンドは、安田投信「通貨分散ボンドオープン(いろどり)」です。ベスト5のうち、1つ(3位)のファンドを除き、全て国際債券型になっています。
基準価格のバラツキが最も大きいファンドは、前回調査結果と同様に、「MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)」です。下位の3つのファンドは、全て国内REIT型のファンドです。
一般的に投資分野をリスクの低い順にした場合、1)債券、2)バランス、3)株式(REIT含む)と言われていますが、そのことを反映した結果になっています。
特に、REITの価格変動が大きく、23位以下は全てREITです。このREITをタイプ別にみると、国際REIT型(グローバル分散型、米国投資型含む)よりも、国内REIT(J-REIT)型の方が価格変動は大きいです。
国内REIT型の基準価格の変動は、東証J-REIT指数に良く表れています。特に今年になってからの下げがきつく、今年3月は昨年来最安値になりました。
(参考:東証REIT指数の過去1年間の推移)
■分配金ランキング上位(特にベスト3)は価格変動が大きい
年間分配金ランキング上位のファンドは、前回調査結果と同様に、基準価格の変動が大きく(標準偏差の数値が多く)、ハイリターン=ハイリスク(価格リスク)となっています。
特に、年間分配金ランキング1位の「MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)」は最下位、2位の「日本Jリートオープン」は、下から3番目(27位)にあります。
<前回調査結果との比較>
■日本Jリートオープンが最も変動が少ない
前回調査結果に比べ、標準偏差(基準価格のバラツキ)の増加が最も少なかったファンドは、「日本Jリートオープン」です(前回2464:31プラス)。
基準価格の調査対象期間で、堅調であった昨年3月が調査対象期間から外れたため、価格差(基準価格のバラツキ)が減ったことなどが影響していると思います。ただし、昨年6月に多額(2800円)のボーナス分配実施後は、基準価格が低迷した状態が続いており、基準価格のバラツキが少なくなったことは、この基準価格が低迷した状態(上値が上がらない状態)の中で基準価格のバラツキが減ったことを示すものであり、運用がよい状態に近づいたとはいえないです。
・基準価格の推移(QUICK)
この他、標準偏差があまり増えなかったファンドは、国際債券型ファンドが多いです(標準偏差ベスト2の3本)。比較的手堅い投資である特徴が示されたようです。
■世界優良株ファンド(プライムコレクション)が最も増加
前回調査結果に比べ、標準偏差の増加(基準価格のバラツキの拡大)が目立つのは、「世界優良株ファンド(プライムコレクション)」です(前回1004:251プラス)。
今年初頭からの下げがきつく、昨年前半との差が大きくなったことが影響しているようです。
・基準価格の推移(QUICK)
この他、標準偏差が大幅に増えたファンドは、先進国を投資対象にした国際株式型ファンドが多いです(3月での世界的な株式相場の急落が影響したものと思います)。
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