前回は、定点比較として1年前の基準価格を比較しましたが、今回は、12ヶ月間内での基準価格の変動をみました。この変動をみるのに、標準偏差を算出しました。標準偏差は、各基準価格が平均値からどれだけ離れているかの合計を示すもので、この数値が大きいほど、変動が大きいことになり、この変動が大きいほど、投資リスクが高くなります。
<調査結果の要約>
1)基準価格の変動が最も小さいファンドは、「三井住友・ヨーロッパ国債ファンド」
2)基準価格の変動が最も大きいファンドは、「オーストラリア・リート・オープン」
3)国際債券型は基準価格の変動が小さく、REITは大きい
4)年間分配金ランキング上位のファンドは基準価格の変動が大きい(特に、MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩))
5)前回調査結果と比べ、基準価格のバラツキが縮小したのは国内REIT型(特にビルオーナー)、バラツキが最も拡大したのは「グローバル・コモディティ・オープン」
1.基準価格のバラツキ・ランキング(標準偏差ランキング)
※調査対象期間は、2007年6月29日から2008年6月30日
※標準偏差のランキングは、この数値が低いほど基準価格の変動が少ないことになり、上位になる
※表中の「順/分」は、年間分配金ランキングでの順位
※表中の「順/前」は、前回調査結果での標準偏差ランキングの順位。「外」は前回ランキング外であったことを示す
| 順位 | 順/分 | 順/前 | 運用会社 | 投資信託名 | 投信分類 | 分配金 | 標準偏差 | 平均価格 | 最高価格 | 最小価格 |
| 1 | 21 | 外 | 三井住友アセット | 三井住友・ヨーロッパ国債ファンド | 国際債券 | 960 | 278 | 10650 | 11252 | 10129 |
| 2 | 21 | 外 | 大和投資信託 | ダイワ・グローバル債券ファンド | 国際債券 | 960 | 368 | 10304 | 11136 | 9573 |
| 3 | 21 | 外 | ニッセイアセット | ニッセイ高金利国債券ファンド(スリーポイント) | 国際債券 | 960 | 482 | 10133 | 11109 | 9231 |
| 4 | 12 | 2 | 大和投資信託 | ダイワ世界債券ファンド(ワールドプライム) | 国際債券 | 1140 | 516 | 10278 | 11303 | 9366 |
| 4 | 13 | 外 | 大和住銀投信 | 短期豪ドル債オープン | 国際債券 | 1100 | 516 | 12282 | 13670 | 11074 |
| 5 | 21 | 外 | 国際投信 | エマージング・ソブリン・オープン | 国際債券 | 960 | 589 | 10188 | 11217 | 9008 |
| 6 | 21 | 5 | 新生インベストメント | エマージング・カレンシー・債券ファンド | 国際債券 | 960 | 674 | 10017 | 11382 | 8851 |
| 7 | 17 | 外 | フィデリティ投信 | フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド | 国際債券 | 1020 | 764 | 9582 | 11026 | 8136 |
| 8 | 19 | 外 | UBS | UBSニュー・メジャー・バランス・ファンド | バランス | 980 | 798 | 10188 | 11990 | 8386 |
| 9 | 21 | 外 | 日興アセット | 財産3分法ファンド | バランス | 960 | 834 | 11264 | 12720 | 9649 |
| 10 | 14 | 外 | SGアセット | SG 世界好配当株式ファンド(グローバル・ドリーム) | 国際株式 | 1080 | 910 | 9780 | 11506 | 8045 |
| 10 | 14 | 外 | SGアセット | たんぎん世界好配当株式ファンド(ワールド・ドリーム) | 国際株式 | 1080 | 910 | 9793 | 11521 | 8058 |
| 11 | 10 | 10 | ピクテ投信 | ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド | 国際株式 | 1170 | 935 | 11162 | 12593 | 9227 |
| 12 | 7 | 4 | 野村アセット | グローバル・コモディティ・オープン | 商品 | 1440 | 1013 | 11151 | 14020 | 9330 |
| 13 | 18 | 外 | ドイチェアセット | ドイチェ・グローバル好配当株式ファンド | 国際株式 | 990 | 1046 | 9875 | 11808 | 8103 |
| 14 | 19 | 外 | 野村アセット | 野村世界不動産投信 | 国際REIT | 980 | 1095 | 9383 | 11787 | 7420 |
| 15 | 6 | 18 | T&Dアセット | 世界優良株ファンド(プライムコレクション) | 国際株式 | 1450 | 1173 | 10912 | 13688 | 8524 |
| 16 | 2 | 21 | 国際投信 | グローバル財産3分法ファンド | バランス | 2030 | 1179 | 9441 | 12701 | 7474 |
| 17 | 13 | 外 | 大和投資信託 | ダイワ・グローバルREITオープン(世界の街並み) | 国際REIT | 1100 | 1198 | 9545 | 12101 | 7627 |
| 18 | 14 | 外 | DIAMアセット | DIAM世界リートインデックスファンド | 国際REIT | 1080 | 1281 | 9566 | 12303 | 7520 |
| 19 | 3 | 20 | 大和住銀投信 | グローバル好配当株オープン | 国際株式 | 1770 | 1299 | 10787 | 13589 | 8351 |
| 20 | 5 | 23 | 国際投信 | グローバル株式インカム | 国際株式 | 1470 | 1313 | 9014 | 11959 | 6800 |
| 21 | 8 | 24 | 日興アセット | 日興・CS世界高配当株式ファンド A(ヘッジなし) | 国際株式 | 1290 | 1388 | 11500 | 14131 | 8963 |
| 22 | 11 | 26 | ゴールドマンサックス | ゴールドマンサックス 米国REITファンド Bコース(為替ヘッジなし)(コロンブスの卵) | 国際REIT | 1160 | 1505 | 10706 | 13907 | 8265 |
| 23 | 16 | 外 | 日興アセット | ラサール・グローバルREITファンド | 国際REIT | 1040 | 1523 | 13025 | 16383 | 10507 |
| 24 | 20 | 外 | みずほ投信 | MHAM J-REITインデックスファンド(ビルオーナー) | 国内REIT | 962 | 1733 | 14187 | 17319 | 10862 |
| 25 | 21 | 外 | 三井住友アセット | 三井住友・グローバル・リート・オープン(世界の大家さん) | 国際REIT | 960 | 1812 | 14355 | 18282 | 11201 |
| 26 | 9 | 27 | 国際投信 | ワールド・リート・オープン | 国際REIT | 1200 | 1868 | 13085 | 16971 | 9968 |
| 27 | 4 | 28 | 日興アセット | 日興・AMPグローバルREITファンド A(ヘッジなし) | 国際REIT | 1650 | 1900 | 13076 | 16921 | 10002 |
| 28 | 15 | 29 | みずほ投信 | みずほJ-REITファンド | 国内REIT | 1050 | 2009 | 13137 | 17776 | 9468 |
| 29 | 1 | 30 | みずほ投信 | MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩) | 国内REIT | 2070 | 2059 | 11214 | 16116 | 7890 |
| 30 | 9 | 31 | DIAMアセット | DIAM J-REITオープン(オーナーズ・インカム) | 国内REIT | 1200 | 2256 | 13492 | 18550 | 9613 |
| 31 | 21 | 外 | 三菱UFJ投信 | オーストラリア・リート・オープン | 国際REIT | 960 | 2619 | 13200 | 18001 | 9082 |
■国際債券型は基準価格の変動が小さく、REIT型は大きい
基準価格のバラツキが最も小さいファンドは、三井住友アセット「三井住友・ヨーロッパ国債ファンド」です。
・基準価格の推移(QUICK)
ベスト7は全て国際債券型になっています。
基準価格のバラツキが最も大きいファンドは、「オーストラリア・リート・オープン」です。
・基準価格の推移(QUICK)
一般的に投資分野をリスクの低い順にした場合、1)債券、2)バランス、3)株式(REIT含む)と言われていますが、そのことを反映した結果になっています。
特に、REITの価格変動が大きく、22位以下は全てREITです。このREITをタイプ別にみると、国際REIT型(グローバル分散型、米国投資型含む)よりも、国内REIT(J-REIT)型の方が価格変動は大きいです。
参考:国内REIT指数の過去1年間の推移
■分配金ランキング上位(特に1位、4位)は価格変動が大きい
年間分配金ランキング上位のファンドは、前回調査結果と同様に、基準価格の変動が大きく(標準偏差の数値が多く)、ハイリターン=ハイリスク(価格リスク)となっています。
特に、年間分配金ランキング1位の「MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)」は下から3番目(29位)、4位の「日興・AMPグローバルREITファンド A(ヘッジなし)」は、下から5番目(27位)にあります。
<前回調査結果との比較>
■MHAM J-REITインデックスファンド(ビルオーナー)が最も縮小
前回調査結果に比べ、標準偏差が最も縮小(基準価格のバラツキの縮小)したのは、「MHAM J-REITインデックスファンド(ビルオーナー)」です(890減。前回調査ではランク外でしたが、別途試算した結果を反映)。
基準価格の調査対象期間で、堅調であった昨年6月が調査対象期間から外れたため、価格差(基準価格のバラツキ)が減ったことなどが影響していると思います。
・基準価格の推移(QUICK)
この他、標準偏差が縮小したファンドは、国内REIT型や国際REIT型が多いです。
※以下、標準偏差が縮小した上位5本のファンド。()は縮小値。◎は国内REIT型、●は国際REIT型
◎MHAM J-REITインデックスファンド(ビルオーナー)(890減)
◎MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)(505減)
●ラサール・グローバルREITファンド(465減)
●ダイワ・グローバルREITオープン(世界の街並み)(429減)
●オーストラリア・リート・オープン(426減)
■グローバル・コモディティ・オープンが最も拡大
前回調査結果に比べ、標準偏差(基準価格のバラツキ)が最も拡大したファンドは、「グローバル・コモディティ・オープン」です(298増)。最近の堅調な商品市況(特に投資比率の高い原油)を背景に、基準価格が上がっていることが影響していると思います。
・基準価格の推移(QUICK)
標準偏差が拡大したファンドは2本しかなく、投信分類別でみても特徴がでないため、標準偏差の縮小が少なかった投信分類をみると、国際債券型ファンドが多いです(投資対象は先進国)。もともと基準価格のバラツキが少ないタイプなので、差が縮まりにくいのではないかと思います。
※以下、標準偏差が拡大した(及び標準偏差の縮小が少なかった)上位5本のファンド。()は拡大値。▲は国際債券型
○グローバル・コモディティ・オープン(298増)
○UBSニュー・メジャー・バランス・ファンド(23増)
▲ニッセイ高金利国債券ファンド(スリーポイント)(0:差なし)
▲ダイワ世界債券ファンド(ワールドプライム)(21減)
▲三井住友・ヨーロッパ国債ファンド(39減)
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