前回は、定点比較として1年前の基準価格を比較しましたが、今回は、12ヶ月間内での基準価格の変動をみました。この変動をみるのに、標準偏差を算出しました。標準偏差は、各基準価格が平均値からどれだけ離れているかの合計を示すもので、この数値が大きいほど、変動が大きいことになり、この変動が大きいほど、投資リスクが高くなります。
<調査結果の要約>
1)基準価格の変動が最も小さいファンドは、「りそな ハイグレード・ソブリン・ファンド」
2)基準価格の変動が最も大きいファンドは、「オーストラリア・リート・オープン」(前回調査結果と同じ)
3)国際債券型は基準価格の変動が小さく、REITは大きい
4)年間分配金ランキング上位のファンドは基準価格の変動が大きい(特にREIT)
5)前回調査結果と比べ、基準価格のバラツキが最も縮小したのは「オーストラリア・リート・オープン」、バラツキが最も拡大したのは「フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし)」
5)前回調査結果と比べ、基準価格のバラツキが縮小したのは国内REIT型、バラツキが拡大したのは国際REIT型(特に米国対象)
1.基準価格のバラツキ・ランキング(標準偏差ランキング)
※調査対象期間は、2007年11月30日から2008年11月28日(11月の最終営業日)
※標準偏差のランキングは、この数値が低いほど基準価格の変動が少ないことになり、上位になる
※表中の「順/分」は、年間分配金ランキングでの順位
※表中の「順/前」は、前回調査結果での標準偏差ランキングの順位。「外」は前回ランキング外であったことを示す
| 順位 | 順/分 | 順/前 | 運用会社 | 投資信託名 | 投信分類 | 分配金 | 標準偏差 | 平均価格 | 最高価格 | 最小価格 |
| 1 | 16 | 外 | 大和投資信託 | りそな ハイグレード・ソブリン・ファンド | 国際債券 | 900 | 824 | 9952 | 11026 | 7456 |
| 2 | 16 | 外 | 大和投資信託 | ダイワ外債ソブリン・ファンド | 国際債券 | 900 | 838 | 9988 | 11018 | 7412 |
| 3 | 7 | 2 | 大和投資信託 | ダイワ世界債券ファンド(ワールドプライム) | 国際債券 | 1040 | 883 | 9456 | 10559 | 6804 |
| 4 | 12 | 1 | 三井住友アセット | 三井住友・ヨーロッパ国債ファンド | 国際債券 | 960 | 903 | 10039 | 10992 | 7337 |
| 5 | 12 | 3 | 大和投資信託 | ダイワ・グローバル債券ファンド | 国際債券 | 960 | 922 | 9639 | 10749 | 6864 |
| 6 | 15 | 4 | 三井住友アセット | 世界高金利債券ファンド(債券万博) | 国際債券 | 910 | 992 | 9063 | 10229 | 6083 |
| 7 | 11 | 外 | 岡三アセット | 新興国国債オープン(毎月決算型)(アトラス) | 国際債券 | 980 | 1036 | 9309 | 10510 | 6240 |
| 7 | 14 | 6 | ニッセイアセット | ニッセイ高金利国債券ファンド(スリーポイント) | 国際債券 | 920 | 1036 | 9263 | 10334 | 6238 |
| 8 | 12 | 7 | 安田投信 | パン・パシフィック外国債券オープン | 国際債券 | 960 | 1060 | 11019 | 12291 | 7715 |
| 9 | 12 | 10 | 国際投信 | エマージング・ソブリン・オープン | 国際債券 | 960 | 1084 | 9321 | 10814 | 6046 |
| 10 | 5 | 11 | フィデリティ投信 | フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド | 国際債券 | 1140 | 1093 | 8591 | 10189 | 5378 |
| 11 | 10 | 9 | AIGインベストメンツ | AIG新成長国債券プラス(ブルーオーシャン) | 国際債券 | 985 | 1132 | 8885 | 10244 | 5514 |
| 12 | 12 | 12 | 新生インベストメント | エマージング・カレンシー・債券ファンド | 国際債券 | 960 | 1148 | 9029 | 10555 | 5877 |
| 13 | 16 | 外 | 大和投資信託 | ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン(杏の実) | 国際債券 | 900 | 1153 | 9651 | 10649 | 6153 |
| 14 | 9 | 13 | 大和住銀投信 | エマージング債券ファンド | 国際債券 | 990 | 1248 | 9564 | 11222 | 5889 |
| 15 | 12 | 14 | 日興アセット | 財産3分法ファンド | バランス | 960 | 1348 | 9973 | 12279 | 6497 |
| 16 | 4 | 15 | 大和住銀投信 | 短期豪ドル債オープン | 国際債券 | 1160 | 1534 | 11379 | 12826 | 6948 |
| 17 | 8 | 16 | 大和投資信託 | ダイワ・グローバルREITオープン(世界の街並み) | 国際REIT | 1000 | 1538 | 7867 | 10335 | 3291 |
| 18 | 6 | 20 | ピクテ投信 | ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド | 国際株式 | 1050 | 1555 | 9669 | 12321 | 5729 |
| 19 | 16 | 19 | DIAMアセット | DIAM世界リートインデックスファンド | 国際REIT | 900 | 1638 | 7806 | 10710 | 2969 |
| 20 | 12 | 17 | ゴールドマンサックス | ゴールドマンサックス 米国REITファンド Bコース(為替ヘッジなし)(コロンブスの卵) | 国際REIT | 960 | 1701 | 8732 | 11125 | 3064 |
| 21 | 10 | 23 | みずほ投信 | MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩) | 国内REIT | 985 | 1705 | 8656 | 12219 | 4824 |
| 22 | 5 | 21 | 日興アセット | 日興・CS世界高配当株式ファンド A(ヘッジなし) | 国際株式 | 1140 | 1759 | 9425 | 12542 | 4769 |
| 23 | 1 | 26 | 日興アセット | 日興・AMPグローバルREITファンドA(ヘッジなし) | 国際REIT | 1500 | 2093 | 10350 | 13996 | 4243 |
| 24 | 3 | 25 | 国際投信 | ワールド・リート・オープン | 国際REIT | 1200 | 2097 | 10481 | 14079 | 4095 |
| 25 | 13 | 22 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし) | 国際REIT | 950 | 2147 | 11329 | 14441 | 4013 |
| 26 | 2 | 24 | 野村アセット | グローバル・コモディティ・オープン | 商品 | 1230 | 2213 | 10817 | 14410 | 4951 |
| 27 | 3 | 29 | DIAMアセット | DIAM J-REITオープン(オーナーズ・インカム) | 国内REIT | 1200 | 2301 | 10389 | 15553 | 5539 |
| 28 | 3 | 27 | 日興アセット | ラサール・グローバルREITファンド | 国際REIT | 1200 | 2311 | 10702 | 14288 | 3914 |
| 29 | 12 | 28 | 三井住友アセット | 三井住友・グローバル・リート・オープン(世界の大家さん) | 国際REIT | 960 | 2514 | 11727 | 16054 | 4620 |
| 30 | 12 | 30 | 三菱UFJ投信 | オーストラリア・リート・オープン | 国際REIT | 960 | 2772 | 9846 | 15993 | 3613 |
■国際債券型は基準価格の変動が小さく、REIT型は大きい
基準価格のバラツキが最も小さいファンドは、大和投資信託「りそな ハイグレード・ソブリン・ファンド」です。
・基準価格の推移(QUICK)
ベスト14は全て国際債券型になっています(上位が国際債券型で占められるのは前回調査結果と同じ傾向)。
基準価格のバラツキが最も大きいファンドは、「オーストラリア・リート・オープン」です(前回調査結果と同じ)。
・基準価格の推移(QUICK)
一般的に投資分野をリスクの低い順にした場合、1)債券、2)バランス、3)株式(REIT含む)と言われていますが、そのことを反映した順位になっています。
特に、REITの価格変動が大きく、23位以下は1本を除くと全てREITです。このREITをタイプ別にみると、国際REIT型のグローバル分散タイプの方が価格変動は大きいです。欧州や豪州ではREIT市況も悪いですが、これに加え、為替要因も悪化(円高・ユーロ安、円高・豪ドル安)していることが影響しているようです。
■分配金ランキング上位(特にREIT)は価格変動が大きい
年間分配金ランキング上位のファンドのうち、REITに投資するタイプは、前回調査結果と同様に、基準価格の変動が比較的大きく(標準偏差の数値が多く)なっています。
特に、年間分配金ランキング3位の「ラサール・グローバルREITファンド」は下から3番目(28位)、3位の「DIAM J-REITオープン(オーナーズ・インカム)」は、下から4番目(27位)にあります。
<前回調査結果との比較>
■「オーストラリア・リート・オープン」が最も縮小
前回調査結果に比べ、標準偏差が最も縮小(基準価格のバラツキの縮小)したのは、「オーストラリア・リート・オープン」です(16減)。
基準価格の価格差(最高値と最低値の差)は、対象ファンド31本のうち、最も差がありますが(12380円)、過去1年間の価格のブレ(上げ下げ)の程度は、やや落ち着いてきているようです。
標準偏差の増加が少ないファンドは国内REIT型が多いです。価格の変動が多いタイプですが、最近は下げ止まってきたようです。
※以下、標準偏差が縮小した(もしくは増加が少ない)上位5本のファンド。()は変動値。○は国内REIT型
・オーストラリア・リート・オープン(16減)
○MHAM J-REITアクティブオープン(物件満彩)(17増)
○DIAM J-REITオープン(オーナーズ・インカム)(62増)
・ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(160増)
・りそな ハイグレード・ソブリン・ファンド(169増)
■フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし)が最も拡大
前回調査結果に比べ、標準偏差(基準価格のバラツキ)が最も拡大したファンドは、「フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし)」です(588増)。
・基準価格の推移(QUICK)
下位5本の投信分類をみると、国際REIT型が多く、特に、米国対象の国際REIT型が多いです(2本)。
前回調査で最も標準偏差が拡大したファンドである「グローバル・コモディティ・オープン」は今回2番目になっています。
※以下、標準偏差が拡大した上位5本のファンド。()は拡大値。◎は国際REIT型
◎フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし)(588増)
・グローバル・コモディティ・オープン(551増)
◎ラサール・グローバルREITファンド(462増)
◎ゴールドマン・サックス 米国REITファンド Bコース(為替ヘッジなし)(コロンブスの卵)(430増)
◎三井住友・グローバル・リート・オープン(世界の大家さん)(399増)
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