<調査結果の要約>
1)リターンがよいタイプは、米国を投資対象にしたファンドが多い。次に、グローバル分散タイプがよく、最もリターンがよくないタイプは、オーストラリアを対象にしたファンド
2)年間リターンが最も高いファンドは、「AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジタイプのファンド
3)6ヶ月リターンが最も高いファンドは、「AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのファンド
4)3ヶ月リターンが最も高いファンドは、野村アセット「米国不動産投信ハイ・インカムオープン(りそなリート)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのファンド
5)1ヶ月リターンが最も高いファンドは、野村アセット「米国不動産投信ハイ・インカムオープン(りそなリート)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのファンド
1.概況
国際REIT型ファンドは、サブプライムローン問題で最も悪影響を受けたタイプです。昨年8月にサブプライムローン問題が顕在化し、大幅にREIT市況が悪化しましたが、それから1年経ったこともあり、リターンの状況を確認してみました。
リターンが最もよい(損失が少ない)タイプは、米国に投資するタイプです。このタイプは、昨年後半、サブプライムローン問題が顕在化した時点では、最も運用が悪化しましたが、最近、市況が下げ止まってきていることが影響しているようです。
参考:米国REIT指数の過去1年間の推移(野村アセット)
リターンがよくないタイプは、オーストラリアに投資するタイプです。REIT市況が昨年前半に比べると大幅に悪化していることに加え、最近の為替要因の悪化(円高・豪ドル安)がさらに運用を悪化させています。
参考:豪州REIT指数の過去1年間の推移(野村アセット)
参考:豪ドルの過去1年間の推移(Yahooファイナンス)
分配金でみると、年間分配金が比較的多くない(年間分配金順位が高い方ではない)ファンドの方が、リターンがよい(損失が少ない)ようです。年間分配金が比較的高い「グローバル分散タイプ」のファンドは、リターンランキング上位(ベスト10)に含まれていません。
1.年間リターン
※上位10本程度を対象(他のリターンでも同様)
※年間の決算回数が年12回未満のファンド1本
・ワールド・リート・セレクション(アジア)8回
※順/分は、年間分配金ランキングでの順位(他のリターンでも同様)
※ボーナス分配での()は、目論見書等で記載されていないが、定期的にボーナス分配の対象になっている月(他のリターンでも同様)
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 年間リターン | 年間分配金 | 8月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 24 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり) | -6.6 | 240 | 20 | 6月、12月 |
| 2 | 27 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | -6.9 | 135 | 5 | なし |
| 3 | 13 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | -7.8 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 4 | 18 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | -8.5 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 5 | 17 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドA(為替ヘッジあり) | -9.5 | 440 | 50 | なし |
| 6 | 16 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンAコース(為替ヘッジあり) | -9.8 | 480 | 40 | なし |
| 7 | 8 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンド Aコース(為替ヘッジあり) | -10.1 | 840 | 70 | (2、5、8、11月) |
| 8 | 18 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | -10.3 | 360 | 20 | なし |
| 9 | 18 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)為替ヘッジあり(十二絵巻 為替ヘッジあり) | -10.4 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 10 | 19 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(アジア) | -10.6 | 320 | 40 | 6月、12月 |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジタイプのファンドです。米国対象が上位10本中7本を占めます。為替ヘッジタイプが多いのは、昨年8月に比べ、円高になってきた影響があると思います。
上位10本中9本は、投資地域は米国です。なお、上位17本中16本でも、投資地域が米国のファンドです。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、最もリターンが高いのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-19.2です。年間リターンの順位は19位で、年間分配金順位は2位(年間分配金1200円)です。
年間分配金1位の「日興・AMPグローバルREITファンドA(ヘッジなし)」の年間リターンは-19.9で、年間リターン順位は21位です(年間分配金は1590円)。
2.6ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 6ヶ月リターン | 年間分配金 | 8月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 18 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | 11.7 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 2 | 9 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | 10.9 | 720 | 60 | (3月、9月) |
| 3 | 18 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | 10.7 | 360 | 20 | なし |
| 4 | 4 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンドBコース(為替ヘッジなし) | 9.2 | 1060 | 80 | (2、5、8、11月) |
| 5 | 16 | 大和投資信託 | ダイワ・米国リートファンド | 8.1 | 480 | 40 | なし |
| 6 | 7 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし) | 7.9 | 900 | 75 | なし |
| 6 | 9 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンBコース(為替ヘッジなし) | 7.9 | 720 | 60 | なし |
| 7 | 16 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)(十二絵巻) | 7.4 | 480 | 40 | 6月、12月 |
| 8 | 13 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | 5.4 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 8 | 27 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | 5.4 | 135 | 5 | なし |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのタイプです。米国対象が上位10本中8本を占めます。
なお、上位17本中16本でも、投資地域が米国対象のファンドです。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、最もリターンが高いのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-1.3です。6ヶ月リターンの順位は16位で、年間分配金順位、および半期分配金は2位(年間分配金1200円。半期分配金600円)です。
半期分配金1位の「日興・AMPグローバルREITファンドA(ヘッジなし)」の6ヶ月リターンは-4.8で、6ヶ月リターン順位は19位です(半期分配金は720円)。
3.3ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 3ヶ月リターン | 年間分配金 | 8月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 11 | 野村アセット | 米国不動産投信ハイ・インカムオープン(りそなリート) | -1.1 | 635 | 50 | (6月、12月) |
| 2 | 9 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | -1.2 | 720 | 60 | (3月、9月) |
| 3 | 18 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | -1.6 | 360 | 20 | なし |
| 4 | 18 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | -2.0 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 5 | 4 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンドBコース(為替ヘッジなし) | -2.8 | 1060 | 80 | (2、5、8、11月) |
| 6 | 9 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンBコース(為替ヘッジなし) | -3.0 | 720 | 60 | なし |
| 6 | 16 | 大和投資信託 | ダイワ・米国リートファンド | -3.0 | 480 | 40 | なし |
| 7 | 7 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし) | -4.1 | 900 | 75 | なし |
| 8 | 16 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)(十二絵巻) | -4.6 | 480 | 40 | 6月、12月 |
| 9 | 13 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | -5.0 | 600 | 50 | (3月、9月) |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのタイプです。米国対象が上位10本全てを占めます。
なお、上位17本中15本でも、投資地域が米国対象のファンドです。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、最もリターンが高いのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-5.8です。3ヶ月リターンの順位は12位で、年間分配金順位、および半期分配金は2位(年間分配金1200円。半期分配金600円)です。
4.1ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 1ヶ月リターン | 年間分配金 | 8月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 11 | 野村アセット | 米国不動産投信ハイ・インカムオープン(りそなリート) | 4.2 | 635 | 50 | (6月、12月) |
| 2 | 9 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | 3.7 | 720 | 60 | (3月、9月) |
| 3 | 16 | 大和投資信託 | ダイワ・米国リートファンド | 3.6 | 480 | 40 | なし |
| 4 | 9 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンBコース(為替ヘッジなし) | 3.5 | 720 | 60 | なし |
| 5 | 4 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンドBコース(為替ヘッジなし) | 3.4 | 1060 | 80 | (2、5、8、11月) |
| 6 | 18 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | 3.0 | 360 | 20 | なし |
| 7 | 18 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | 2.9 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 8 | 13 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | 2.4 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 8 | 16 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンAコース(為替ヘッジあり) | 2.4 | 480 | 40 | なし |
| 9 | 16 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)(十二絵巻) | 2.2 | 480 | 40 | 6月、12月 |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのタイプです。米国対象が上位10本全てを占めます。
なお、上位17本中13本が米国を投資対象にするファンドです。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、最もリターンが高いのは、「野村ファンドラップ世界REIT Aコース (為替ヘッジあり)」の2.1です。1ヶ月リターンの順位は10位で、年間分配金順位28位(最下位)です。
グローバル分散タイプで、次にリターンがよいのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の1.6です。1ヶ月リターンの順位は13位で、年間分配金順位、および半期分配金は2位(年間分配金1200円。半期分配金600円)です。
5.損失が多いファンド
各4パターンのリターンにおいて、リターンがよくないファンドは以下のファンドです。
4パターンのリターンでワースト5本に含まれたファンドのうち、3パターンのリターンに含まれたファンド(下位に含まれることが多いファンド)は、以下のファンドです。
・オーストラリア・リート・オープン
設定日:2004年11月19日
年間リターン 最下位 -37.1
6ヶ月リターン 最下位 -19.2
3ヶ月リターン 最下位 -16.1
1ヶ月リターン 下から4番目 -1.9
・三菱UFJ 欧豪リートファンド
設定日:2007年6月13日
年間リターン 下から2番目 -33.1
6ヶ月リターン 下から2番目 -18.0
3ヶ月リターン 下から2番目 -13.7
1ヶ月リターン 下から2番目 -2.2
・グローバル・リート・インカム・ファンド(街角ストーリー)
設定日:2007年7月23日
年間リターン 下から3番目 -25.9
6ヶ月リターン 下から4番目 -12.9
3ヶ月リターン 下から3番目 -12.4
1ヶ月リターン 下から4番目 -1.7
・世界3地域リートファンド(毎月決算型)
設定日:2007年8月31日
年間リターン 下から5番目 -24.4
6ヶ月リターン 下から5番目 -11.2
3ヶ月リターン 下から4番目 -11.5
1ヶ月リターン 下から6番目 -1.3
グローバル・リート・インカム・ファンド(街角ストーリー)、世界3地域リートファンド(毎月決算型)は、北米、欧州、アジア・オセアニアの3地域に均等に投資しています。2本とも過去1年位の間に設定されており、世界的にREIT市況が悪くなってから設定されたファンドです。設定以降の投資環境が悪く、厳しい運用になったようです。
1ヶ月リターンの最下位は、ワールド・リート・セレクション(アジア)で、リターンは-4.9です。投資対象地域は、シンガポール約58%、香港約33%です。香港市場の軟調がマイナス方向に影響したようです。
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