<調査結果の要約>
1)対象ファンドでは利益がでているファンドはなく(一部のケースを除く)、損失になっている状態
全般的にみて損失が少ないタイプは、米国を投資対象にしたファンドが多い。円高傾向の影響もあって、為替ヘッジ対応タイプの方が上位にある。
次に、グローバル分散タイプがよく、リターンがよくないタイプは、オーストラリアや欧州等、米国以外を投資対象にしたファンドが多い(前回調査結果と同じ)
2)年間リターンが最も高いファンドは、「野村US-REITオープンCコース (為替ヘッジあり)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジありのファンド
3)6ヶ月リターンが最も高いファンドは、「野村US-REITオープンDコース」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのファンド
4)3ヶ月リターンが最も高いファンドは、「野村US-REITオープンCコース (為替ヘッジあり)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジありのファンドの方が多い
5)1ヶ月リターンが最も高いファンドは、「野村US-REITオープンCコース (為替ヘッジあり)」
リターンがよいファンドの特徴は、投資地域は米国で、為替ヘッジありのファンド
1.概況
前回調査結果と同様に、対象ファンドは大抵のケースで利益はなく、損失の状態になっています。
リターンが最もよい(損失が少ない)タイプは、米国に投資するタイプです。9月中頃までは、大幅な市況の下落はありませんでしたが、9月末以降の金融不安の増大によって、大幅に下落しています。
金融不安の増大によって、円高・ドル安傾向が進んだことから、米国対象で為替ヘッジありのファンドが上位に多く含まれているのが、今回調査結果の特徴となっています。
参考:米国REIT指数の過去1年間の推移(野村アセット)
参考:米ドルの過去1年間の推移(Yahooファイナンス)
リターンがよくないタイプは、オーストラリアに投資するタイプです。REIT市況が昨年前半に比べると大幅に悪化していることに加え、最近の為替要因の悪化(円高・豪ドル安)がさらに運用を悪化させています。
参考:豪州REIT指数の過去1年間の推移(野村アセット)
参考:豪ドルの過去1年間の推移(Yahooファイナンス)
分配金でみると、年間分配金が比較的多くない(年間分配金順位が高い方ではない)ファンドの方が、リターンがよい(損失が少ない)ようです。年間分配金が比較的高い「グローバル分散タイプ」のファンドは、リターンランキング上位(ベスト10)に含まれていません(前回調査結果と同じ)。
1.年間リターン
※上位10本程度を対象(他のリターンでも同様)
※順/分は、年間分配金ランキングでの順位(他のリターンでも同様)
※ボーナス分配での()は、目論見書等で記載されていないが、定期的にボーナス分配の対象になっている月(他のリターンでも同様)
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 年間リターン | 年間分配金 | 9月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 24 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | -17.7 | 120 | 5 | なし |
| 2 | 21 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり) | -18.0 | 240 | 20 | 6月、12月 |
| 3 | 12 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | -18.2 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 4 | 15 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンAコース(為替ヘッジあり) | -20.0 | 480 | 40 | なし |
| 5 | 16 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドA(為替ヘッジあり) | -20.4 | 455 | 50 | なし |
| 6 | 17 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)為替ヘッジあり(十二絵巻 為替ヘッジあり) | -21.6 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 7 | 9 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンド Aコース(為替ヘッジあり) | -23.0 | 840 | 70 | (2、5、8、11月) |
| 8 | 17 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | -24.4 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 9 | 17 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | -25.0 | 360 | 40 | なし |
| 10 | 10 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | -25.5 | 720 | 60 | (3月、9月) |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジありのファンドです(上位10本中7本を占める)。為替ヘッジありのタイプが多いのは、昨年9月に比べ、円高・米ドル安になっている影響があります。
上位10本全て、米国対象のファンドです。表に掲載していませんが、上位14本までは全て米国対象のファンドが占めています。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、最もリターンが高いのは、「日興・AMPグローバルREITファンド B(ヘッジあり)」の-27.6です。年間リターンの順位は15位で、年間分配金順位は12位(年間分配金600円)です。
年間分配金1位の「日興・AMPグローバルREITファンドA(ヘッジなし)」の年間リターンは-33.7で、年間リターン順位は23位です(年間分配金は1560円)。
2.6ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 6ヶ月リターン | 年間分配金 | 9月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 17 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | -1.1 | 360 | 40 | なし |
| 2 | 10 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | -1.6 | 720 | 60 | (3月、9月) |
| 3 | 17 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | -2.4 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 4 | 24 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | -4.4 | 120 | 5 | なし |
| 5 | 15 | 大和投資信託 | ダイワ・米国リートファンド | -4.5 | 480 | 40 | なし |
| 6 | 10 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンBコース(為替ヘッジなし) | -4.7 | 720 | 60 | なし |
| 7 | 12 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | -5.1 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 8 | 8 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし) | -5.3 | 930 | 75 | なし |
| 9 | 10 | 野村アセット | ノムラ日米REITファンド | -5.5 | 720 | 60 | なし |
| 10 | 11 | 野村アセット | 米国不動産投信ハイ・インカムオープン(りそなリート) | -5.7 | 625 | 50 | (6月、12月) |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジなしのタイプが多いです(10本中8本を占める)。上位10本全て、米国対象のファンドです。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、リターンが最も高いのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-7.5です。6ヶ月リターンの順位は14位で、年間分配金順位、および半期分配金は2位(年間分配金1200円。半期分配金600円)です。
半期分配金1位(年間でも1位)の「日興・AMPグローバルREITファンドA(ヘッジなし)」の6ヶ月リターンは-11.7で、6ヶ月リターン順位は20位です(半期分配金は720円)。
3.3ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 3ヶ月リターン | 年間分配金 | 9月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 24 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | 0.2 | 120 | 5 | なし |
| 2 | 12 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | 0.1 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 3 | 21 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり) | -1.2 | 240 | 20 | 6月、12月 |
| 4 | 10 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンBコース(為替ヘッジなし) | -2.7 | 720 | 60 | (3月、9月) |
| 4 | 17 | 野村アセット | 野村US-REITオープンDコース | -2.7 | 360 | 40 | なし |
| 5 | 16 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドA(為替ヘッジあり) | -3.0 | 455 | 50 | なし |
| 6 | 15 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンAコース(為替ヘッジあり) | -3.2 | 480 | 40 | なし |
| 7 | 17 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Bコース(為替ヘッジなし) | -3.9 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 8 | 12 | 日興アセット | 日興・AMPグローバルREITファンドB(ヘッジあり) | -4.7 | 600 | 40 | なし |
| 9 | 8 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドB(為替ヘッジなし) | -5.5 | 930 | 75 | なし |
上位2本のファンドは、リターンがプラスになっています。
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジありのタイプが多いです(10本中7本を占める)。米国対象のファンドが上位10本全てを占めています。
表には記載されていませんが、年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、リターンが最も高いのは、「野村ファンドラップ世界REIT Aコース (為替ヘッジあり)」の-6.3です(3ヶ月リターン13位。年間分配金の順位では最下位:25位)。
次に、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-7.1です(3ヶ月リターン15位)。
4.1ヶ月リターン
| 順位 | 順/分 | 運用会社 | 投資信託名 | 1ヶ月リターン | 年間分配金 | 9月分配金 | ボーナス分配等 |
| 1 | 24 | 野村アセット | 野村US-REITオープンCコース(為替ヘッジあり) | -5.9 | 120 | 5 | なし |
| 2 | 12 | ニッセイアセット | ニッセイ/AEW・米国リートオープンAコース(為替ヘッジあり) | -6.1 | 600 | 50 | (3月、9月) |
| 3 | 12 | 日興アセット | 日興・AMPグローバルREITファンドB(ヘッジあり) | -6.2 | 600 | 40 | なし |
| 4 | 16 | フィデリティ投信 | フィデリティ・US リート・ファンドA(為替ヘッジあり) | -6.8 | 455 | 50 | なし |
| 5 | 21 | AIGインベストメンツ | AIG米国REITインカムファンド(バイリンガル)Aコース(為替ヘッジあり) | -6.9 | 240 | 20 | 6月、12月 |
| 6 | 15 | 大和投資信託 | ダイワUS-REITオープンAコース(為替ヘッジあり) | -7.5 | 480 | 40 | なし |
| 7 | 25 | 野村アセット | 野村ファンドラップ世界REIT Aコース(為替ヘッジあり) | -7.8 | 58 | 12 | 毎期変動 |
| 8 | 17 | 岡三アセット | ワールド・リート・セレクション(米国)為替ヘッジあり(十二絵巻 為替ヘッジあり) | -9.2 | 360 | 30 | 6月、12月 |
| 9 | 9 | ゴールドマン・サックス | ゴールドマン・サックス米国REITファンド Aコース(為替ヘッジあり) | -9.9 | 840 | 70 | (2、5、8、11月) |
| 10 | 10 | 野村アセット | ノムラ日米REITファンド | -10.8 | 720 | 60 | なし |
リターンのよいファンドの特徴をみると、投資地域は米国で、為替ヘッジありのタイプです(10本中8本を占める)。上位9本は全て為替ヘッジありのファンドです。
年間分配金が比較的多いグローバル分散タイプで、リターンが最も高いのは、3位の「日興・AMPグローバルREITファンドB(ヘッジあり)」です。
表には記載されていませんが、グローバル分散タイプの「為替ヘッジなし」のファンドで、リターンが最もよいのは、国際投信「ワールド・リート・オープン」の-11.0です(1ヶ月リターン11位)。
5.損失が多いファンド
各4パターンのリターンにおいて、リターンがよくないファンドは以下のファンド4本です。
4パターンのリターンでワースト5本に含まれたファンドのうち、3パターンのリターンに含まれたファンド(下位に含まれることが多いファンド)は、以下のファンドです。
・オーストラリア・リート・オープン
設定日:2004年11月19日
年間リターン 最下位 -49.8
6ヶ月リターン 下から2番目 -19.6
3ヶ月リターン 下から2番目 -19.2
・三菱UFJ 欧豪リートファンド
設定日:2007年6月13日
年間リターン 下から2番目 -43.1
6ヶ月リターン 最下位 -20.6
3ヶ月リターン 下から4番目 -16.0
・ワールド・リート・セレクション(アジア)
設定日:2007年7月31日
6ヶ月リターン 下から3番目 -19.1
3ヶ月リターン 最下位 -21.5
1ヶ月リターン 最下位 -20.0
・GS グローバル REIT ポートフォリオ (リートマスター)
設定日:2007年2月22日
6ヶ月リターン 下から4番目 -18.6
3ヶ月リターン 最下位 -20.5
1ヶ月リターン 下から2番目 -17.0
米国以外の地域を投資対象にしたファンドが多く、最近(昨年:2007年)に設定されたファンドが多いです。このように最近設定されたファンドは、設定以降の投資環境が悪く、厳しい運用になったようです。
ワールド・リート・セレクション(アジア)の投資対象地域は、シンガポール約57%、香港約33%です(合計は90%。月次レポート:9月8日時点)。特にシンガポール市場の軟調が影響したようです。
GS グローバル REIT ポートフォリオ (リートマスター)の主な投資国は、米国31%、オーストラリア28%、カナダ17%、フランス6%、シンガポール4%等です。為替要因の悪化(特に豪ドル安)が影響したようです。
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